言葉が届く瞬間”に見える、人と人のゆるやかなつながり
介護の現場では、言葉が通じるときと通じないときがある。
話せる方もいれば、表情やしぐさで伝えてくれる方もいる。
今日は、その「伝わる瞬間」に助けられた一日のことを書いてみたい。
◆ 返事がないからといって、伝わっていないわけじゃない
午前中、食事介助の時間。
言葉を発するのが難しい利用者さまに、ゆっくり声をかけながらすすめていた。
「次、少しお茶を飲みましょうね」
反応はない。
でも、湯呑みを口元に近づけたとき、ほんの少し唇が動いた。
その小さな動きが、
「ちゃんと伝わってるよ」
と教えてくれる。
◆ 介護職あるある:沈黙の時間ほど深いコミュニケーションになる
介護の仕事をしていると、
「沈黙=気まずい」ではないことに気づく瞬間が多い。
一緒に座っているだけで落ち着いてくれたり、
手を握るだけで安心してくれたり。
言葉はいらない、
でも間違いなく“伝わっている”。
これも、介護職ならではのコミュニケーションだと思う。
◆ スピリチュアル的に見れば、“波長”が合う瞬間
私は目に見えない世界のことにも興味がある。
言霊も、気の流れも、波長も。
科学では説明しにくいけれど、
心が静かになると、こちらの声もやわらかくなる
そんな感覚がある。
声のトーンが整うと、利用者さまの表情がふっとやわらぐことがある。
それは、相手が“波”を感じ取ってくれているのかもしれない。
◆ ケア中に感じた小さな奇跡
午後、ある利用者さまの整容介助をしていたときのこと。
髪をとかしていると、普段はほとんど表情を見せない方が、
少しだけ顔をほころばせた。
その変化は本当にわずかで、
気づく人のほうが少ないかもしれない。
でもその一瞬が、
「今日もこの仕事をしてよかった」
そう思わせてくれる。
◆ 帰り道でふっと思ったこと
人と人は、
言葉より先に “空気” や “気配” でつながるのかもしれない。
スピリチュアルに興味を持つようになってから、
そういう小さな変化に気づくようになった。
そして気づけば、
その小さな変化が、毎日の心の支えになっている。
◆ 今日の一言(心が和むポエム)
声よりも、まなざしよりも、
沈黙の中に流れるものが、一番やさしい。
伝わる瞬間は、いつも静かに訪れる。
