介護職の物語⑦|“忙しさの波”に飲まれないための、小さな心の知恵
介護の仕事は波のようだ。
静かな時間が続くかと思えば、一気に忙しさが押し寄せる。
今日は、そんな“波”の中で私が使っている心の整え方について書いてみる。
◆ 忙しさのピークは突然やってくる
午前中の排泄介助、臥床ケア、記録入力。
落ち着いていたはずなのに、気づけばナースコールが連続。
誰も悪くないけれど、現場は一瞬でバタつく。
介護職あるあるだが、こういうときは
「次、誰を優先するべきか」を瞬時に判断しないといけない。
頭の中が一気に忙しくなる。
◆ 焦りが出ると、動きが雑になる
どんなに経験を積んでも、忙しさのピークでは動きが早くなりがちだ。
手技が雑になると、安全にも影響する。
そんなとき私は、
ケアの前に“すっと息を吸う”ことを意識している。
たったそれだけだが、
「よし、落ち着こう」という感覚が全身に戻る。
◆ ケアの中で、利用者さまの表情がヒントをくれる
忙しさで気持ちが前のめりになっていたとき、
移乗介助の途中で利用者さまがふっと笑った。
「ゆっくりで大丈夫ですよ」
その声を聞いた瞬間、
自分が少し焦っていたことに気づいた。
現場は、忙しさよりも“誰かの一言”のほうが強い。
私たちの心を戻してくれることが多い。
◆ スピリチュアルは特別なことじゃなくて、在り方に近い
瞑想やマインドフルネスと聞くと、
大げさに感じる人もいるかもしれない。
でも実際は、
「今ここに少しだけ戻る」
その瞬間さえあれば十分だと思っている。
介護職は、どうしても“常に動き続ける仕事”だ。
だからこそ、一秒でも心を戻す癖があると、
疲れ方がまるで違う。
◆ 帰り道で感じた “今日の余白”
仕事を終えて外に出た瞬間、
夕方の風が肌に触れて、「あぁ、終わったな」と素直に思えた。
いつもより少しだけ胸の奥に余白がある。
忙しい一日だったけれど、
心の切り替えを意識したおかげで気持ちが乱れずに済んだ。
◆ 今日の一言(心が和むポエム)
波のように揺れる毎日でも、
ひと呼吸だけで、心は岸に戻っていける。
小さな余白が、あなたの明日を軽くする。
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