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声にならないサインに気づけた日|介護現場で立ち止まった一瞬
介護の現場では、言葉にならない「サイン」と向き合う場面が多い。
今日は、忙しさの合間にふと立ち止まったことで見えた、小さな出来事を記しておきたい。
静かな違和感に足が止まる
午後のラウンド中、ある居室の前で足が止まった。
特別なナースコールが鳴ったわけでもない。ただ、いつもと何かが違う気がした。
介護職をしていると、こういう「理由は説明できないけど気になる感覚」に出会う。
忙しいと流してしまいがちだけれど、今日はなぜか、その感覚を無視できなかった。
介護度が上がるほど、言葉は減っていく
声をかけると、返事は小さなうなずきだけ。
以前はよく話してくれていた利用者さんだ。
介護度が上がるにつれて、言葉が減っていく。
でも、その代わりに、表情や目線、呼吸のリズムが多くを語るようになる。
「大丈夫ですよ、ここにいますから」
そう伝えると、目が少しだけ合った。
忙しさの中で失いかけていたもの
正直、時間には余裕がなかった。
次の業務、次の居室、頭の中は段取りでいっぱいだった。
それでも、その場に数十秒立ち止まっただけで、
利用者さんの肩の力が抜けていくのが分かった。
「急ぐこと」と「寄り添うこと」は、いつも天秤にかけられる。
その中で、今日は後者を選べた気がした。
自分の内側に戻る時間
休憩中、ふと今日の場面を思い返す。
何か特別なケアをしたわけではない。ただ、立ち止まっただけだ。
それでも、心の中に残る感覚がある。
「ちゃんと人として向き合えた」という、静かな手応え。
今日のまとめ
- 言葉がなくても、伝わるものは確かにある
- 違和感は、現場からの大切なサイン
- 立ち止まる勇気が、空気を変えることもある
- 介護は技術だけじゃなく、在り方の仕事
今日の一言
急がなくていい 気づいたあなたは もう立ち止まれている その一瞬が 誰かの安心になる
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