スポンサーリンク
居室の前で一度立ち止まる。
ノックする前の、ほんの数秒。
その短い時間に、介護職はいろんなことを考えている。
―― ノックする前の間(ま)
居室のドアの前で、手を止める瞬間がある。
中の様子はどうだろうか。眠っているのか、起きているのか、機嫌はどうか。
経験を重ねるほど、この数秒が自然と長くなる。
急げば業務は進む。
でも、急がないほうが結果的にうまくいくことを、介護職は身体で知っている。
… 介護度が上がるほど増える「確認」
介護度が高くなると、当たり前だった動作が当たり前じゃなくなる。
声かけ一つ、ドアの開け方一つで、その後の流れが大きく変わる。
「いきなり入らない」
「名前を呼んでから」
「返事がなくても、もう一度」
頭では分かっているけれど、忙しいとつい省きたくなる。
それでも、省かなかった日は不思議と事故が少ない。
◇ 開けた瞬間にわかる空気
ドアを開けた瞬間、その部屋の空気が伝わってくる。
表情、視線、呼吸の速さ。
言葉より先に、情報はもう届いている。
「今日はゆっくりですね」
その一言で、場の緊張がほどけることがある。
◎ 介護は“読む仕事”
介護は、力仕事でも、段取り仕事でもあるけれど、
実は「読む仕事」だと思っている。
人の気分を読む。
空気を読む。
自分の心の余裕を読む。
読めなかった日は反省が残るし、
少し読めた日は「今日は悪くなかったな」と思える。
△ 目に見えないものに助けられる日
声のトーン、間の取り方、言葉にしない気遣い。
目に見えないものが、利用者さんとの関係を支えている。
最近は、言霊や呼吸、心の向け方も意識するようになった。
それだけで、同じ業務でも疲れ方が違う。
✔ 今日のまとめ
- ノック前の数秒は、実はとても大切
- 介護度が上がるほど「間」が仕事になる
- 空気を読む力は、経験と余白から生まれる
- 目に見えない配慮が、現場を支えている
今日の一言
ノックの前で 深く息を吸う その一瞬が 今日の介護を やさしくしてくれる
タグ:介護職, 介護あるある, 特養, 介護度, 夜勤, マインドフルネス, 言霊, 今日の一言
スポンサーリンク
スポンサーリンク
